そして誰もいなくなった。

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<<書評>> -ビジネス本- 「法人税申告書に強くなる本」

 

わかる→書ける→つながる 法人税申告書に強くなる本 (第3版)

わかる→書ける→つながる 法人税申告書に強くなる本 (第3版)

 

 

今の時代、申告書の作成は自動化が進んでいます。例えば別表16(減価償却)関係なんて、減価償却明細に所定項目を入力した後、「連動」ポチっ、ですぐに別表に飛んでいきます。便利な世の中ですが、税理士業界がどういった変容を遂げていくのか気になるところではあります。

 

まぁそれは置いといて...。細かい規定の別表の書き方などについては、その都度手引きを引いて確認していけばいいんですけれども、別表4、5(1)、5(2)の繋がり、それと各記載箇所の意味についてはちゃんと押さえる必要があります。実際会計事務所に入所したら、「この項目はこれを記載して~」というような指導を受けると思いますが、そんな口伝の様な指導法では、この資料は何のために作成している資料なのか、といった本質を見落とす可能性が高いと思います。

 

そうなってくると、どうしても座学が必要になります。そんなときにおススメしたいのが上記書籍。

 

この本の良いところとしては、「租税についての処理と書き方」が第一章に記載されているところです。結局のところ法人税申告書でややこしいところといったら租税関係だと思います。他の申告調整、税額控除なんかは規定に当てはまるか確認していけばいいだけ(そもそも申告調整はほとんどでないと思いますが...)ですが、租税項目は法人税申告書の本質的な理解が求められます。

 

第一章から述べられているということは、実務にとって大事だからです。白状しますと、わたしもよく理解しないままやっているところもありました...。ただ一つだけ要望としては、当期法人税等中間納付、当期法人税等還付のケースも入れてほしかったです。。あれの県民税、市民税の均等割りについては1/2納付するとかキモすぎます。。危うく死ぬところでした。。

 

やはり申告書を作っているわけですから、「なんでこれがここに入っているのか?」を理解することは、税務を代理するものとしては基本的な務めだと私は思います(^p^)